抜擢される人とされない人

抜擢される人は、抜擢されない人と比べて、圧倒的に少ない。
でも、抜擢される人と、抜擢されない人の能力差は、案外小さいのではないか?


そこで、抜擢される人の平均能力を109、されない人の平均能力を99とし、その存在比率を1:9とする。
さらに、抜擢される人は、大概の場合、期待され、鍛えられて、120の能力を発揮するとする。
ここでもし、抜擢されない人が、くさって、平均能力を97に下げただけで、、、
全体のパフォーマンスは単純計算で元本割れとなる。


全体のパフォーマンスをあげるためには、、、
1.抜擢される人については、ほとんど心配ないなあ。でも、これ以上あげるのは、ちょっと難しいかも。
2.されない人の能力を98に保つだけで収支がトントンに、99なら黒字です!
そう、抜擢されない人の”劣化”をどれだけ防ぐことが出来るかが、ミソなんですね。
もちろん、現状維持以上なら、ウハウハ間違いなし!!


じゃあ、されない人の劣化を防ぐためには、どうしたらいいんだろう?
がんばったところで、1点の差でもあれば、ちょっと先を越されたら、実際問題ものすごいハンデ戦
えさを吊るしても尻を叩いても、先が見えたら現状維持だけでも御の字ですよね。
one of themの定型作業、代わりはいくらでもいるんだよ、では、いくらタフな神経の持ち主でも参ってしまいますよね。


でも、その定型作業はだれがやるの?
組織を動かす上では、膨大なルーチン作業が必要不可欠でしょ?
その役割は、それほど価値が無いものですか?
歩の無い将棋は負け将棋といいますよね。


歩の価値を、一つ一つの歩に、真摯に伝えるだけで、歩が生き生きと動きませんか?
全体の中で、とても大事な役割を果たしているという意識を持つだけで、生きる喜びが湧いてきませんか?
縁の下の力持ちに、ご苦労様、ということに、どれくらいのコストがかかるというのでしょう?
縁の下の力持ちが、ご苦労様、と言われるだけで、どれだけ生き甲斐を感じるでしょう?


全体を良くするためにも、「されない人」に気持ちを向けてみませんか?
ちょっとした労力で、思ってもみないくらいのリターンがあるはずですよ。
「されない人」は、必ずしも「出来ない人」ではないですから。
人事評価も、ロングテールに目を向けてみましょうよ。